「肌育」ってなに?肌が育つスキンケア新習慣

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「最近、肌に元気がない」「肌荒れの原因の根本から対処したい」と思っていませんか?

そこで、注目すべきなのが、「肌育(はだいく)」というキーワードです。

肌育は、単なる一時的なスキンケアではなく、肌本来の力を引き出すという、新しい発想の美容ケアとして注目されています。

今回は、「肌育」の基本知識や注目される理由、避けるべきNG習慣、そして実践のポイントについて、あんしん漢方薬剤師の中田早苗さんに解説いただきます。

美容業界で話題!「肌育」ってなに?

パック
出典:Pixabay


「肌育」とは、その名の通り”肌を育てる”ことを意味する美容ケアです。

具体的には、肌に必要な栄養を届けることで、健やかな美肌の土台を整えていくケアを指します。

肌育は、植物に例えるなら、「土壌作り」のようなものです。

肌の基礎力を底上げすることで、トラブルの起きにくい肌環境を整えます。

肌は、年齢を重ねるとともに乾燥やシワ・たるみなど、さまざまなダメージがあらわれやすく、目立つようになります。

肌のハリや潤いを支えるヒアルロン酸、コラーゲン、エラスチンなどの生成を促すことで、肌質そのものを変えていくことが肌育の目的です。

従来の美容ケアは、乾燥には保湿、シミやくすみはメイクでカバーするなど、対症的な方法が中心でした。

しかし、肌育は根本からの改善をめざすため、続けていくことで、肌トラブルの予防にもつながるのです。

なぜ今、「肌育」が注目されているの?

スキンケア
出典:Unsplash

肌育が注目を集めている理由は、「バリア機能の向上」「角質ケア」「ターンオーバーの促進」など、肌の根本的な機能をサポートできるからです。

肌は、「表皮」「真皮」「皮下組織」の3層から構成されています。

たとえば、表皮は角質層から基底層という部分にあたり、外部の刺激から肌を守り、保湿やバリア機能などの役割があります。

そして、真皮はコラーゲン、エラスチン、ヒアルロン酸などで構成され、肌のハリや弾力、水分保持の役割があるのです。

さらに、もっとも内側にあるのが皮下組織。3層で主に皮下脂肪からなり、そこに血管や神経などが通っています。

皮膚に栄養を届け、老廃物を運搬する役割があります。

このように重要な役割を持つ表皮・真皮・皮下組織すべてを、バランスよくトータルでケアするのが肌育の本質です。

肌育でやってはいけないNG習慣とは?

スキンケアする人
出典:Unsplash

美容ケアとして当たり前のように行っていたことが、実は間違いで、むしろ肌にとってよくないことだった……というケースは珍しくありません。

ここでは、肌育を意識するうえで避けるべきNG習慣を3つご紹介します。

洗いすぎ・こすりすぎ

過剰な洗顔や摩擦は、直接的な肌トラブルの原因になります。

肌はとても繊細で、強く洗ったり擦ったりすると角質層が傷つき、バリア機能が低下。

表皮の角質層には皮脂や天然保湿因子、セラミドなど、肌の潤いを保つ成分が存在します。

洗いすぎはこれらをとり去ってしまうため、乾燥や炎症、敏感肌の原因になることもあります。

誤った保湿ケア

保湿しているのに肌が乾燥する方は、保湿方法に問題があるかもしれません。

油分ばかり与えると、肌の水分が不足しがちに。

逆に化粧水などの水分を過剰に与えすぎても、バランスが崩れ、肌の乾燥を招くことがあります。

乳液の使いすぎも注意が必要です。

過剰な量を使用すると、毛穴を塞いでしまい、吹き出物の原因になる場合も。

水分や油分を過度に補いすぎず、肌本来の保湿力を引き出すことが大切です。

頻繁なピーリング・角質除去

ピーリングや角質除去は、やりすぎると肌に負担をかけてしまいます。

肌には本来ターンオーバー(生まれ変わり)のリズムがあります。

それを頻繁にピーリングを行うことで無理に早めてしまうと、物理的な刺激も増加し、表皮の奥の真皮にダメージが及ぶことも。

炎症や色素沈着を起こすリスクもあります。

ターンオーバーの自然なサイクルを意識したうえで、肌の状態に合ったケアを行いましょう。

今日からできる!肌育スキンケアのポイント

ハーブ
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洗顔は、強くこすらずに、泡でやさしく洗うのが基本です。

とくに朝の洗顔は、ぬるま湯のみでも十分な場合があります。

皮脂を必要以上にとりすぎず、角質層のバリアをキープすることを意識しましょう。

そして、保湿は水分と油分の両方を補給することを忘れずに。

まずは化粧水で水分を与え、次に美容液で栄養を補い、最後に乳液やクリームでフタをしましょう。

乾燥が気になる方は、「セラミド」「ヒアルロン酸」などの保湿成分がおすすめ。

それらの成分がきちんと含まれているか意識して、美容製品を選びましょう。

さらに、日々の紫外線対策も肌育には欠かせません。

晴れの日だけでなく、曇りや雨の日でも紫外線は降り注いでいます。

また、紫外線はガラスも通過するので、屋内にいるときも紫外線ケアは意識しましょう。

外出する際はUVカットの日焼け止めをこまめに塗り直すことを意識し、肌を守っていきましょう。

肌質改善には漢方薬もおすすめ

生薬
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肌質の改善には漢方薬もおすすめです。

漢方薬は、乱れたからだのバランスを整えることで、不調を改善します。

からだの内面からケアできるので、肌トラブルが起きにくい体質をめざすこともできます。

漢方薬は、植物や鉱物といった自然由来の生薬をもとに生成されている、れっきとした医薬品です。

漢方医学に基づいて処方され、現在も医療現場で広く活用されています。

また、漢方薬は一般的に、西洋薬よりも副作用リスクが低いといわれており、毎日服用するだけでよいため、生活習慣を大きく変えることなく気軽にとり入れやすい点もメリットです。

肌質を改善する場合、
「肌の新陳代謝を促し、紫外線によるダメージを回復する」
「水分の循環をアップして、肌に潤いを与える」
「血流をよくして、肌に栄養を届ける」
といった効果を期待できる生薬を含む漢方薬を使用しましょう。

<肌質改善におすすめの漢方薬>

四物湯(しもつとう)

血行を促して、からだの隅々まで栄養や潤いを行き渡らせます。

桂枝茯苓丸加薏苡仁(けいしぶくりょうがんかよくいにん)

滞った血流をよくして、水分代謝を高めることで、にきび、シミ、いぼなどに働きかけます。


漢方薬は、体質との相性も重要です。

からだに合っていない漢方薬を使っても、本来期待できる効果は得られません。

漢方に精通した医師や薬剤師に相談して、ご自身のからだに合った漢方薬を選んでもらいましょう。

最近は、「あんしん漢方」というオンライン漢方薬サービスも注目を集めています。

あんしん漢方は、体質診断、漢方薬の提案、そしてアフターフォローまですべてネットで完結。

漢方薬のプロが、責任を持って対応してくれます。

肌育で肌の土台を整え、エイジングケア

肌育は、肌本来の力を引き出す、新しい美容ケアです。

肌質を根本から改善し、肌の土台を作ることで、年齢による肌の変化にもアプローチしていきます。

表皮・真皮・皮下組織をトータルでケアし、水分と油分のバランスを意識することや、紫外線から肌を守ることも大切です。

まずは日々の習慣を見直すことから始めて、内面から肌を整えていきましょう。

<この記事の監修者>

あんしん漢方薬剤師
中田 早苗(なかだ さなえ)

デトックス体質改善・腸活・膣ケアサポート薬剤師・認定運動支援薬剤師。
病院薬剤師を経て漢方薬局にて従事。
症状を根本改善するための漢方の啓発やアドバイスを行う。
症状・体質に合ったパーソナルな漢方をスマホひとつで相談、症状緩和と根本改善を目指すオンラインAI漢方「あんしん漢方」でも薬剤師としてサポートを行う。
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