寒い朝、やる気が出ないあなたへ。そんな朝は「冬季うつ」サインかも!?

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寒さが一段と厳しくなってきたこの頃。

「寒い朝は何となくやる気が削がれてしまう」と感じている方も多いのではないでしょうか。

そのやる気のなさは、もしかしたら「冬季うつ」のサインかもしれません。

今回は、冬季うつの代表的な症状や心身への影響、そして改善するためのおすすめ習慣について、あんしん漢方薬剤師の山形ゆかりさんに解説いただきます。

「寒いし、やる気出ない…」そんな朝が続いていませんか?

疲れた女性
出典:Unsplash

「何をするにも億劫に感じる」「しっかり寝たはずなのに、日中も眠い」と感じる場合、冬季うつの可能性があります。

冬季うつは、秋から冬にかけて発症し、春に和らぐ傾向にある季節性の気分障害の一種で、その症状には複数のパターンがあります。

たとえば、冬季うつでは過眠や過食が特徴として挙げられます。

無性に炭水化物や甘いものが食べたくなったり、十分に睡眠時間を確保しているにもかかわらず日中に強い眠気を感じたりするケースも。

冬季うつの原因は、冬の日照時間の短さが関係しているといわれています。

私たちの脳は、太陽の光を浴びることで「セロトニン」という神経伝達物質を分泌します。

セロトニンは不安を和らげて気分を安定させたり、集中力を高めたりと、精神を健やかに保つ重要な役割を担っています。

さらに、良質な睡眠に欠かせないホルモン「メラトニン」の原料にもなるため、体内リズムの調整にも深く関わっているのです。

冬になり日光を浴びる時間が減ると、脳内のセロトニン分泌が低下し、それが冬季うつを引き起こす一因になると考えられています。

放っておくと、仕事や美容にも影響が

鏡を見る女性
出典:Unsplash

冬季うつのサインを見過ごしていると、生活のさまざまな場面で支障をきたすことがあります。

代表的な症状が、集中力の低下や無気力感です。

朝スムーズに起きられず、日中も頭が冴えないままでは仕事のパフォーマンスも落ち、それが新たなストレスを生む悪循環に陥りかねません。

また、美容面の影響も顕著です。

セロトニンの減少で精神的に不安定になるとストレスが増大し、体内で発生する活性酸素によって肌荒れやくすみを招くことがあります。

さらに、過食傾向と、寒さによる運動不足が重なって、体重増加につながる場合もあります。

そんな朝におすすめなお目覚めルーティン

お茶
出典:Unsplash

ここからは、冬季うつの対策としておすすめしたい朝の習慣を3つご紹介します。

朝の光浴びで心のスイッチON

起床したら、まずカーテンを開けて太陽の光を浴びましょう。

ウォーキングやジョギングの時間がなくても、窓際で日光を浴びるだけで十分な効果を期待できます。

曇りや雨の日でも、セロトニンを促すには十分な光量があるとされています。

天候を問わず、朝の光を意識的に浴びる習慣が大切です。

温かい飲み物で内側からWARM

朝は一日のなかで、体温がもっとも下がっている時間帯です。

温かい飲み物でからだの内側から温めることで、内臓の働きを高めて代謝をアップさせましょう。

白湯やハーブティーのほか、生姜湯もとくにおすすめです。

血行促進効果が期待でき、からだを芯からじんわりと温めてくれます。

ストレッチでREFRESH

睡眠中はからだを大きく動かさないため、血流が滞りがちです。

凝り固まったからだをゆっくりと伸ばし、血行をスムーズにすることですっきりとした目覚めにつなげましょう。

激しい運動ではなく、ゆったりとした運動がおすすめです。

たとえば、以下のようなストレッチがおすすめです。

片ひざストレッチ

ベッドの上で仰向けになり、片ひざを抱えながら胸元に引き寄せ、その状態で20秒ほど姿勢をキープ。

それを左右3回ずつ繰り返します。

冬の不調を支える漢方薬という選択肢

生薬
出典:Pixabay

冬特有の不調には、漢方薬の活用もおすすめです。

漢方薬は、心身のバランスを整えることで不調の根本改善をめざします。

まだ本格的な症状が出ていない場合や、予防としても適しています。

また、漢方薬は自然由来の生薬で構成されていて、一般的に西洋薬よりも副作用リスクが低いといわれている点も特徴です。

飲むだけで簡単に生活にとり入れられることもメリットに挙げられます。

漢方薬で冬の不調を整える場合、
「イライラを鎮め、気分の落ち込みを緩和する」
「血液の流れをよくする」
「消化・吸収機能を改善して、からだの内側から心を元気にする」
といった作用を期待できる生薬を含む漢方薬を選びましょう。

<冬の不調対策におすすめの漢方薬>

加味逍遙散(かみしょうようさん)

エネルギーの流れを整え、栄養を補い、自律神経を整えます。
不安やイライラなどの精神症状にも用います。

桂枝加竜骨牡蛎湯(けいしかりゅうこつぼれいとう)

ストレス耐性の低い方に適した漢方薬です。
精神を安定させて自律神経を整えます。


漢方薬は、ご自身の体質に合ったものを選ぶことが大切です。

医師や薬剤師に相談のうえ、適切なものを使用してください。

もう少し気軽に漢方薬を生活にとり入れたい方には、オンラインで利用できる漢方薬サービスの「あんしん漢方」が便利です。

体質診断や漢方薬の提案だけでなく、購入後のフォローまでネットで完結します。

通院時間をなかなか確保できない方や、感染症リスクが気になる方にも向いているサービスです。

日常生活から、冬の不調に備えよう

冬季うつは、冬の日照時間の変動と深く関係しているため、誰にでも起こりうる不調です。

今回ご紹介したセルフケアを参考に、日々の生活から冬季うつの予防を行っていきましょう。

<この記事の監修者>

あんしん漢方薬剤師
山形 ゆかり

薬剤師・薬膳アドバイザー・フードコーディネーター。
病院薬剤師として在勤中、食養生の大切さに気付き薬膳の道へ入り、牛角・吉野家他薬膳レストランなど15社以上のメニュー開発にも携わる。
症状・体質に合ったパーソナルな漢方をスマホひとつで相談、症状緩和と根本改善を目指すオンラインAI漢方「あんしん漢方」でも薬剤師としてサポートを行う。
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