生理前のぽっこり下腹の原因とは！メカニズムと対処法

生理前に下腹がぽっこりしてしまうのは、ホルモンバランスや体内のバランスの変化が関係しています。

生理前は、女性ホルモンの一種である「プロゲステロン」が多く分泌されるタイミングです。

このホルモンは、妊娠に備えてからだを整える役割を持っていますが、一方で体内に水分をため込みやすくする性質があります。

その結果、余分な水分が下腹にたまることで、ぽっこりしたように感じてしまうのです。

生理前は腸の動きが低下することも影響しています。

これもプロゲステロンの影響で、腸の働きがゆるやかになるためです。

その結果、便秘やおなかの張りが起こり、下腹がぽっこりと目立ってしまうことがあります。

このように、ホルモンバランスがからだの働きにさまざまな影響を及ぼしているのです。

生理前のぽっこり下腹を改善するために、取り入れやすい方法を2つ紹介します。

からだの調子を整えるには、必要な栄養素をしっかり摂ることが大切です。

とくに、以下の栄養素がぽっこり下腹対策に役立ちます。

カリウムは、むくみを改善する効果が期待できる栄養素です。

バナナやほうれん草、アボカドに多く含まれます。

食物繊維は、便秘の解消に役立ちます。

玄米や豆類、野菜などに多く含まれます。

日々の食事にこれらを取り入れると、生理前の不快感を軽減しやすくなるでしょう。

腸の動きは自律神経が関わっているため、睡眠不足により交感神経が優位になると腸の動きに悪い影響を与えます。

そのため、とくにぽっこりおなかが気になる生理前には十分な睡眠が必要です。

リラックスした状態で眠れるように、寝る前にスマホを触るのを控えたり、温かいハーブティーを飲んだりするのもおすすめです。

こうした小さな工夫が、下腹のぽっこり感をやわらげることにつながります。

生理前の不快感や、ぽっこり下腹がなかなか改善しない場合は、漢方薬を試してみるのもひとつの方法です。

漢方薬は体質改善をサポートするもので、症状の根本的な改善を目指します。

生理前の不快な症状を緩和するためには、
「自律神経や女性ホルモンのバランスを整えてストレス過食を防ぐ」
「水分代謝を正常にし、むくみを防ぐ」
「神経の興奮を抑える」などに働きかける漢方薬を選びましょう。

胃腸を温め気血（栄養、血など）のバランスを整えることで、腸の過剰なぜん動運動や緊張を抑え、腸の動きの正常化に働きかける漢方薬です。
体力があまりなく、おなかの張りや腹痛、下痢または便秘気味の人に用いられます。

便に潤いを与えて柔らかくするとともに、腸の動きを活発にさせることで、痔核や便秘を解消します。
生理に不快な症状にもよく用いられ、生理前の便秘や腹部膨満に悩む人におすすめです。

自分に合った漢方薬を選ぶのが難しいときは、オンライン漢方相談サービス「あんしん漢方」を活用するという方法もあります。

漢方薬に精通した薬剤師に相談できるので、自分の症状や体質にぴったりの漢方薬を提案してもらえます。

自宅で注文できるため、忙しい人にも便利なサービスですよ。

生理前に下腹がぽっこりするのは、ホルモンバランスの影響や体内の水分調整の乱れが原因。

これらの対策として、栄養素を意識した食事や質のいい睡眠を取り入れることが効果的です。

また、漢方薬を活用して体質からアプローチするのもおすすめです。

自分のからだの変化を理解して、少しずつケアを取り入れていきましょう。

中田 早苗（なかださなえ）
あんしん漢方薬剤師

デトックス体質改善・腸活・膣ケアサポート薬剤師・認定運動支援薬剤師。
病院薬剤師を経て漢方薬局にて従事。
症状を根本改善するための漢方の啓発やアドバイスを行う。 症状・体質に合ったパーソナルな漢方をスマホひとつで相談、症状緩和と根本改善を目指すオンラインAI漢方「あんしん漢方」でも薬剤師としてサポートを行う。