その症状は、「ムズムズ脚症候群(レストレスレッグス症候群)」が関係しているかもしれません。
今回は、ムズムズ脚症候群が起こる理由や、自宅でできる対策について、あんしん漢方薬剤師の山形ゆかりさんに解説いただきます。
寝たいのに脚がムズムズ…
布団に入った途端に脚がムズムズしたり、虫が這うような感覚に襲われたりして、落ち着かないことはありませんか?
この感覚は単なるかゆみとは異なり、「脚を動かさずにはいられない」という強い衝動を伴うのが特徴です。
脚を動かすとこのムズムズは一時的に楽になるものの、じっとしていると再び違和感があらわれ、眠れなくなってしまうこともあります。
また、症状は就寝時だけに限りません。
仕事や勉強を始め、映画館、電車や飛行機などで長時間座っているときに気になる場合もあります。
脚のムズムズ、夜に強くなるのには理由があった
「なぜ日中より夜間にムズムズ感が起こりやすいのか」については、詳しい仕組みがすべて解明されているわけではありません。
ただ、脳内の神経伝達物質の働きや、体内の鉄分の状態が関係していると考えられています。
運動の調整に関わる脳内の神経伝達物質は、鉄分が不足すると十分に働きにくくなることがあり、こうした影響が夕方から夜にかけて症状にあらわれやすいとされています。
また、貧血傾向や妊娠中のホルモン変化、腎臓に関する持病などが背景にある場合も。
気になる症状が続く場合や日常生活に支障が出ているといった場合は放置せず、なるべく早いうちに医療機関に相談しましょう。
寝る前にできる、脚のムズムズ対策3つ
ここからは、寝る前の過ごし方を少し見直す3つの工夫についてご紹介します。
脚を軽くさすってほぐす
脚の冷えや筋肉のこわばりが気になると、ムズムズ感が強く感じられることがあります。入浴後など、からだが温まったタイミングで、ふくらはぎからひざ裏にかけて手のひらでさすりましょう。
この際、指で強く押しすぎず、心地よく感じられる程度の力でほぐすのがポイントです。
また、軽く脚を動かしたりストレッチをしたりすることでも血行が促され、筋肉の緊張がほぐれやすくなります。
寝る前のカフェイン・アルコールを控える
コーヒーや緑茶、エナジードリンクなどに含まれるカフェインや、アルコールは、脚の違和感を強める原因になることも。夕方以降は量や飲むタイミングを意識し、就寝前の水分補給には常温の水やノンカフェインのお茶を選ぶとよいでしょう。
寝る前に刺激の少ない飲みものに置き換えることは、寝付きの改善にも役立ちます。
締め付けの少ない靴下・寝具に変える
きつい靴下やタイトなパジャマは、脚の圧迫感につながることがあります。就寝時は、なるべく締め付けの少ないゆったりとした着心地のルームウェアを選びましょう。
靴下を履く場合は、ゴムの跡がつかない程度のものを選ぶと、足全体の血流を妨げずに済みます。
また、寝具も重要です。
掛け布団が重いと感じる場合は、軽い羽毛素材のものに替えたり、布団の中身の詰め物を調整したりすることもおすすめです。
脚のムズムズと上手に付き合うために、漢方薬という選択肢
生活習慣を見直しても脚の違和感が続く場合は、漢方薬で睡眠の質の改善や血行を整える方法もおすすめです。
漢方薬は、その人の体質や体調全体をみながらからだの調子を整えていきます。
一般的に西洋薬よりも副作用リスクが低いといわれており、飲むだけで済むので毎日の生活にとり入れやすい点もメリットです。
睡眠の質改善・血行促進には、
「自律神経のバランスを整える」
「イライラや興奮を鎮める」
「中枢神経の機能を回復する」
という作用を期待できる漢方薬がおすすめです。
<睡眠の質改善・血行促進におすすめの漢方薬>
加味帰脾湯(かみきひとう)
胃腸機能を高めてエネルギーと栄養を補い、自律神経のバランスを整え、精神不安を改善することで睡眠の質改善に役立ちます。加味逍遙散(かみしょうようさん)
自律神経のバランスを整えて血流をよくする働きがあり、精神の興奮を和らげて、不眠の解消に役立ちます。ただし、漢方薬は体質との相性がとても大切です。
医師や薬剤師に、相性のいい漢方薬を選んでもらいましょう。
もう少し手軽に漢方薬をとり入れたい場合は、オンライン漢方サービスの「あんしん漢方」がおすすめ。
あんしん漢方は、漢方薬の提案から購入後のアフターケアまで漢方のプロが責任を持って対応してくれます。
脚のムズムズ対策はまず身近なところから
夜に感じる脚のムズムズには、脳内の神経伝達物質の働きや鉄分の状態などが関係している可能性があります。まずは入浴後に脚を優しくほぐす、寝る前のカフェインやアルコールを控える、締め付けの少ない寝間着や寝具を選ぶなど、身近な習慣から見直してみましょう。
<この記事の監修者>
山形 ゆかり(やまがたゆかり)あんしん漢方薬剤師
薬剤師・薬膳アドバイザー・フェムケアサポーター。
糖尿病病棟での経験から予防医学と食事の重要性を痛感し独立。
エビデンスを軸に薬膳・発酵・フェムケアの視点でレシピ監修や執筆、講師活動を通じ「食から整える健康」を提唱。
症状・体質に合ったパーソナルな漢方をスマホひとつで相談、症状緩和と根本改善を目指すオンラインAI漢方「あんしん漢方」で薬剤師を務める。

