その習慣、もしかしたら抜け出せない悪循環に陥っているサインかもしれません。
食欲を抑えられなくなる原因は、からだの仕組みにあります。
今回は、衝動的な食欲が湧き上がる原因や、食べすぎを防ぐコツを、あんしん漢方薬剤師の中田早苗さんに解説いただきます。
その食欲、意志の弱さだけが原因じゃないかも
仕事などでどっと疲れがたまった日の夜。
家に帰り着いても、夕食を作る気力が湧かず、ひとまず目についたお菓子をつまんでしまう。
これは、夜の過食で陥りやすい典型的な行動パターンです。
しかし、疲労がたまっているときに食欲のコントロールが難しくなるのは、自然な生理現象ともいえます。
睡眠不足や慢性疲労が重なると、食欲を高めるホルモン「グレリン」が増える一方で、満腹感を伝える「レプチン」が減少しやすくなります。
また、疲労やストレスから身を守る「コルチゾール」の分泌が食欲をさらに高めることも。
極端な食事制限を課すことで過度なストレスを抱え込み、それが反動となって過食を招くケースも考えられます。
まずは無理のない範囲で、少しずつ習慣を見直すことが大切なのです。
帰宅した瞬間からできる。食べすぎを防ぐ3つの習慣
ここからは、帰宅直後から行える、過食を防ぐための対策を3つご紹介します。
帰宅後すぐにコップ一杯の水を飲む
疲労がたまっているときは、「空腹」と「喉の渇き」を混同しやすい状態です。ただ水分が欲しいだけなのに、「食べたい」と勘違いして暴飲暴食のきっかけになることも。
脳の視床下部には、空腹に関わるホルモンの信号と、体内の水分状態(浸透圧)の信号を受けとる部位が存在します。
これらは物理的に隣り合っていて、水分不足を空腹と勘違いすることが食欲増進の引き金になる可能性があるといわれています。
まずはコップ一杯の水を飲み、ひと呼吸置くことが大切です。
お菓子より先に夕食を準備する
帰宅後すぐに手近なお菓子を口にするのは避けましょう。強い空腹をお菓子で満たしてしまうと、本来摂るべき夕食をあまり食べられなくなり、栄養バランスの偏りの原因になります。
帰宅後は、まずは食事を用意することを意識しましょう。
事前に夕飯用のおかずを作り置きしておけば、疲れて自炊が億劫なときにも役立ちます。
また、衝動的に食べすぎないために、お菓子を買いだめしないこともおすすめです。
部屋着に着替えて、仕事モードをオフ
帰宅後も仕事着のまま過ごしていると、仕事の緊張感が抜けにくくなります。まずは手洗い、着替え、そして深呼吸を行い、「仕事はここまで」というプライベートの切り替えの合図にしましょう。
帰宅してすぐに冷蔵庫に直行する、という無意識の行動パターンを止めることが大切です。
部屋着にはからだの締めつけが少なく、ゆったりリラックスできるものを選ぶといいでしょう。
食欲だけじゃない。こころとからだを整える漢方という選択肢
つい食べすぎてしまうという悩みだけでなく、心身の不調を感じる場合、漢方薬をとり入れるという方法もあります。
漢方の基本理念は、全体のバランスを重視し、こころとからだの偏りを整えることで、根本的な不調に対してアプローチしていくという独自の考え方です。
日々の生活を大きく変えなくても、毎日飲むだけで済むという気軽さもメリットのひとつです。
食欲を抑えるには、
「過剰な胃腸の働きを抑える」
「自律神経の乱れを整えて、ストレスによる過食を軽減する」
「ホルモンバランスを整えて、生理前の過食を解消する」
といった働きを期待できる漢方薬を選択しましょう。
<暴飲暴食対策におすすめの漢方薬>
大柴胡湯(だいさいことう)
イライラや便秘を改善しながら、ストレスによる過食を抑えて脂質代謝の改善に働きかけます。加味逍遙散(かみしょうようさん)
自律神経やホルモンバランスの乱れ、血行不良などを改善し、PMSや精神神経症状に働きかけます。漢方薬は、体質との相性がとても大切です。
医師や薬剤師に相談し、必ずご自身に合った漢方薬を使用してください。
もっと気軽に漢方薬をとり入れたい場合は、オンライン漢方薬の「あんしん漢方」がおすすめです。
体質診断から漢方薬の提案、アフターフォローも充実している評判のサービスです。
しっかりと休んだうえで習慣を見直そう
暴飲暴食に走ってしまう原因には、意志の弱さだけではなく、ストレスや睡眠不足といった慢性疲労が影響している場合も多くみられます。まずは心身の休息を十分にとったうえで、帰宅後の過ごし方を少しずつ整えながら、無理なく過食を防ぐ習慣を身につけていきましょう。
<この記事の監修者>
あんしん漢方薬剤師中田 早苗(なかだ さなえ)
デトックス体質改善・腸活・膣ケアサポート薬剤師・認定運動支援薬剤師。
病院薬剤師を経て漢方薬局にて従事。
症状を根本改善するための漢方の啓発やアドバイスを行う。
症状・体質に合ったパーソナルな漢方をスマホひとつで相談、症状緩和と根本改善を目指すオンラインAI漢方「あんしん漢方」でも薬剤師としてサポートを行う。

