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アイドルファンと「ハロオタ」は何が違う? 映画に書籍にドラマまで...相次ぐ作品化の背景「マイナーだからこそ題材になる」
(J-CASTニュース編集部 大宮高史)
ハロプロファンはなぜ、カリカチュアされドラマの主人公になるほど「熱い」のか。ハロプロに詳しいライターのピロスエさんは、ハロプロの歴史に源流を求めつつ、その特徴を次のように説明する。
「ハロプロの歴史はモーニング娘。結成の1997年にまでさかのぼり、今年で25年を数えます。またアイドルとして推すだけでなくメンバーのスキルや音楽への姿勢にも注目して、一つの音楽としてハロプロを楽しもうという傾向もあります。
ただ、2000年代初頭の全盛期を過ぎると人気は基本的に下り坂で、自分たちが推しているのに、世間的な認知度が下がっていた時期があります。その分DJイベントやトークイベントを主催したり、あるいはメディア上でファンだと公言したりなど、熱い人達が熱い人達がファンの中にいたのは確かです」
モー娘。ファンの「証言集」も出版
ハロプロファンをテーマにした作品のリリースが続いていることについて、ピロスエさんはこう見る。
「全盛期の熱を知っている世代は今おそらく40~50歳前後で、社会で責任ある立場についている人が多いですから、ハロプロを活かした企画が立てやすいのかもしれません」
「真夜中にハロー!」の企画・プロデュースは博報堂ケトルの北野篤さんで、BEYOOOOONDSなどハロプログループのMV制作に携わっていた。北野さんの制作コメントによれば、北野さん制作のハロプロMVを見たテレビ東京側から声がかかり、北野さんが企画を立てて「真夜中にハロー!」となった。
書籍では21年9月に「証言モーヲタ 彼らが熱く狂っていた時代」(白夜書房、編著:吉田豪さん)が出版され、モーニング娘。ファンの著名人が熱中していた時代を回顧している。彼らが熱狂していた時代を振り返り記録にとどめようとするほど、ハロプロの歴史も長くなっている。
「真夜中にハロー!」が暗示するトレンド
「真夜中にハロー!」には最近のハロプロ事情も反映されているのではとピロスエさんは考える。ゲストも含めたメインキャストが皆女性であるためだ。
「制作決定時のニュースでファンクラブの男女比は女性の方が多いと明かされました。以前からライブ会場でも女性客は増えていましたが、こうして公言されるのは初めてです。その傾向を反映してゲストの女性、ひいてはハロプロの女性ファンに元気を与えるストーリーになったのかもしれません。00年代初頭の全盛期、あるいは人気が落ち着いた2010年前後に比べると隔世の感があります」
女性アイドルグループといえば、一般的に男性ファンが多数派を占めるとされる。長い歴史とそこで培われた熱量、拮抗するファンの男女比がミックスしてアイドル文化の中でもハロプロは独特の立ち位置を占めているようである。
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