9月10日に渋谷で開催された「ドリームキッズ・アフリカ&スポーツ支援プロジェクト」発表会では、まだ使える靴の新しい行き先が示されました。
足元の1足が人生を変える場所がある
このプロジェクトは、日本で回収した靴を手紙や応援メッセージとともにケニアをはじめとするアフリカ諸国へ届け、現地の笑顔や返事を日本へフィードバックする循環型の国際貢献事業。2026年度に10,000足以上、5年間で累計100,000足以上の寄贈を目指しています。
発表会の会場で放映された現地映像には、ゴミ山を裸足で走る女の子の姿が。
靴がないことは、怪我や感染症だけでなく、学校に行けない、スポーツを思い切り楽しめないことにもつながるといいます。
回収された靴は1足ずつ検品され、使用可能なものだけが船便で現地へ運ばれ、子どもたちに手渡しされます。
ケニア 特命全権大使のモイ・レモシラ閣下も、「単に靴を送ることだけではなく、スポーツを通して夢を追いかける機会を与えることがゴール」と語られました。
育成のプロたちが見た“足元のギャップ”
プロジェクトのアンバサダーを務めるのは、箱根駅伝の名監督として知られる青山学院大学の原 晋さんと、元サッカー日本代表キャプテンの柱谷哲二さん。
発表会では、それぞれの現場経験から“靴があること”の意味を語りました。
原監督は、ケニアの長距離選手たちが集まる高地・イテンを訪れた際の光景を紹介。
靴を履いて走る選手と、裸足で走る選手が同じ道を併走していたといいます。
怪我のリスクや衛生面を考えれば、特に成長期の子どもが靴を履くことは、将来その才能を開花させるための土台になるとの見方を示しました。
トップレベルの選手を育ててきた目線ならではの、説得力のある指摘です。
柱谷さんからは、サッカーならではの視点が語られました。
ボールを奪い合い、足と足がぶつかる競技で裸足でプレーすることは、骨折や爪の剥離などの重大な怪我につながりかねないといいます。
そのうえで、スパイクには安全を守るだけでなく、子どもの「もっとやりたい」というモチベーションを引き出す力もあると述べ、すべての子どもが靴を履いて安心して楽しめる環境づくりを訴えました。
お二人とも、この活動が一方的な支援で終わらないことを強調したのも心引かれる点です。
日本の子どもたちにも靴を履けることの価値を伝え、サッカー界全体へも協力の輪を広げていく意向が示されました。
海外取材で高橋メアリージュンさんが目にした靴の価値
発表会でとりわけ印象的だったのが、スペシャルゲストとして登場したモデル・俳優として活躍する高橋メアリージュンさんのトークです。
これまで取材などでケニア、モロッコ、エジプトを訪れたという高橋さんは、現地で感じた意外な事実を明かしました。
「限られた物で暮らす子どもたちは、むしろ今あるものに深く感謝しながら、力強く毎日を生きている。」のだといいます。
その生命力に圧倒された一方で、見過ごせない現実も。足に怪我を負っても、医療機関にかかる手段がなく、症状が悪化してしまうことがあるそう。
だからこそ、一足の靴はおしゃれのアイテムではなく、子どもたちの健康と将来を守るライフラインにほかならないと力強く訴えました。
食品も、靴も。「無駄にしない」でつながる新しいサステナブル
高橋さんといえば、フードロス削減活動への取り組みでも知られています。
このプロジェクトに声をかけられたとき、その活動と重なるものを感じたそうです。
食べられるのに捨てられてしまう食品と、まだ履けるのに眠ってしまう靴。どちらも「使い切れなかった資源」であり、必要とする人の元へ回してあげれば、価値はもう一度生まれ直します。
その思いを体現するかのように、高橋さんが託したのは撮影で一度しか履いていないという、ほとんど新しいお気に入りの靴。
セレモニーでは回収BOXに「You can become whoever you want to be(なりたい自分になれる)」という言葉も記されました。
「可能性を狭めず、夢を諦めないでほしい!」それは靴を受け取る子どもたちだけでなく、靴を送る私たちにもそっと寄り添うメッセージです。
ママパパの“サイズアウトの悩み”を希望に変える
同じくスペシャルゲストとして登場したお笑い芸人のあばれる君は、3児の父。
成長の早い子どもの靴が、タイミングが合わずに履かないまま増えてしまう実感を語り、「この靴を履いて思いっきり走り回って、あばれ回ってほしいと思います!」と呼びかけました。
成長の証として増えていく子ども靴が、このプロジェクトによってそのまま希望に変わる。ママパパにとっては、クローゼットも心も軽くなる仕組みです。
あなたの一足を新しい物語の始まりへ
靴の回収ボックスはソフトバンクショップをはじめ全国111拠点に設置されています。
届いた靴と一緒に送ったメッセージへの返事は、写真や映像になって日本へ戻ってくるそうで、送りっぱなしではなく、つながりが返ってくるのがこのプロジェクトの素晴らしいところ。
あなたの靴が、誰かの夢への第一歩になるかもしれません!
クローゼットを軽くして、地球の裏側の誰かの夢まで届けてみませんか?

